XF23mm F2.8 R WR レビュー比較。富士フイルムの新パンケーキ単焦点

XF23mm F2.8 R WR レビュー比較。富士フイルムの新パンケーキ単焦点

富士フイルムの新パンケーキ単焦点「XF23mm F2.8 R WR」は35mm相当の自然な画角を、わずか全長23mm・90gの超小型軽量ボディに凝縮した話題の広角レンズです。スナップや風景、旅行撮影でカメラを常に持ち歩きたい方に最適か?25年8月発売の 「FUJIFILM X-E5 XF23mmレンズキット」 のキットレンズとして発売されていたものですが、12月5日にXF23mm F2 R WRレンズ単体でも発売されることが決まり、本レンズの購入を検討している人が多いときです。この記事では実機レビューももとにして、XF23mm F2.8 R WRの強み・弱点をリアルに解説していきます。

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筆者
みんカメ編集部
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この記事のサマリー

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全長23mm・90gの超軽量レンズながら、40MPに耐える高い解像力と自然なボケを両立。

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AFは静止画向けに十分高速で正確だが、DCモーター特有の駆動音で“動画には不向き”という弱点あり。

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11枚羽根・非球面2枚の最新設計により、歪曲・色収差が非常に少なく、パンケーキとは思えない描写品質。

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XF23mmF2・F1.4、XF27mmF2.8、Viltrox 23mm F1.4などと比較しても、“携帯性と画質のバランス”という唯一の強みが際立つ。

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“常に付けっぱなしで持ち歩ける35mm相当レンズ”として、日常・旅行・スナップ用の最強クラスの相棒になる一本。

XF23mm F2.8 R WRのレビュー要点:おすすめ・非推奨のユーザー像

via: Photography Blog

こういう人に刺さる一本

まず結論から言うと、XF23mm F2.8 R WRは「軽快さと画質を両立し、気負わず持ち歩けるレンズ」を求める人にぴったりの一本です。 日常スナップや旅先でカメラを常に持ち歩きたい方、スマホでは物足りないが大げさな機材は避けたい方に向いています。

35mm相当の画角は風景から人物までオールマイティーで、フィルムシミュレーションとの相性も良く、撮って出しの色を楽しみたい層にもマッチします。防滴仕様と近接20cmまで寄れる撮影能力から、アウトドアやテーブルフォト(料理・小物撮影)にも安心して使え、初心者から上級者まで「常用の相棒レンズ」として幅広くおすすめできます。

向かないケースの見極め

一方で、本レンズが真価を発揮しにくいケースもあります。例えば背景を大きくぼかしたポートレートや、暗所での撮影が中心であれば、開放F2.8では光量・ボケ量ともに不足する場面があるでしょう。その場合はより明るいF1.4やF2のレンズ(後述)を検討すべきです。また動きものの撮影や動画収録では、本レンズのAF駆動音やフォーカス速度がボトルネックになる可能性があります。

特に動画撮影ではフォーカス音が録音に載る懸念があるため、静音AFが必要なシーンには不向きです。さらに、X-E5など防滴でないボディと組み合わせる場合、レンズ側が防滴でもボディ側は濡らせない点に注意が必要です。まとめると、「とにかく明るいレンズが欲しい人」「専門用途でシビアな性能を求める人」には向かず、そうした場合は上位レンズや他システムを選ぶ方が賢明でしょう。

要素別レビュー早見表

項目

評価サマリ

描写性能

40MP対応の高解像設計で中心は極めてシャープ。11枚絞りで円形ボケも綺麗。周辺はF8まで絞ると安定。

AF性能

コアレスDCモーターで普段使いには十分高速・正確。近接20cmまでピント可能。ただしAF駆動音があり動画では注意。

操作性

超薄型ながら絞りリング搭載(Aポジションロック付)で直感操作可能。反面フォーカスリングは狭くMFはやや扱いづらい。

携帯性

全長23mm・90gのパンケーキ設計で装着してもカメラが嵩張らない。事実上**「レンズ交換式X100」**として気軽に持ち出せるサイズ感。

コストパフォーマンス

単体価格は約6〜7万円と安価ではないが、性能と携行性のバランスに優れる。X-E5とのキットなら実質+$200程度で入手できお得感大。

基本スペックと販売状況

via: DPReview

まずはフジノンレンズXF23mm F2.8 R WRの主要スペックと販売状況をおさらいしましょう。

XF23mm F2.8 R WRの販売状況

XF23mm F2.8 R WRの名前が最初に出てきたのは、X-E5の発表と同時でした。25年8月発売の 「FUJIFILM X-E5 XF23mmレンズキット」 のキットレンズとして発売され流通しているものですが、XF 23mmF2 R WRレンズ単体での発売は12月5日です。販売価格は57,420円(税込)~にて、各種予約サイトで販売されています。

製品名

発売時期

X-E5 ボディ

2025年8月発売

X-E5 + XF23mm F2.8 R WR レンズキット

2025年8月発売

XF23mm F2.8 R WR 単体レンズ

2025年12月頃発売予定

レンズのカラーバリエーションはシルバー / ブラックの2色が用意されています。

XF23mm F2.8 R WRの主要スペックの要点

XF23mm F2.8 R WRは、35mm判換算35mm相当の画角を持つパンケーキ型単焦点で、全長23mm・約90gという極めてコンパクトな設計が最大の特徴です。最新設計の6群8枚(非球面2枚)と11枚円形絞りにより、約40MPクラスのセンサーにも対応する高い解像力と滑らかなボケを両立。最短0.2mまで寄れるためテーブルフォトにも対応し、防塵防滴・−10℃対応で悪天候下でも安心して使えます。

一方で開放F2.8は大口径レンズほどのボケ量や暗所性能は望めず、AFは静止画には十分な速度ながら動画では駆動音が録音に乗る可能性がある点は注意が必要です。総じて「常にカメラにつけておける軽量広角」としてバランスの良い一本と言えます。

項目

内容

焦点距離

23mm(35mm判換算 35mm相当)

画角

約63°

開放絞り / 最小絞り

F2.8 / F16

絞り羽根

11枚(円形絞り)

レンズ構成

6群8枚(非球面2枚)

最短撮影距離 / 最大倍率

0.2m / 0.15倍

フィルター径

39mm

フォーカス方式

全群繰り出し・インナーフォーカス

AF駆動

コアレスDCモーター

手ブレ補正

なし(ボディ側IBIS依存)

外形寸法

φ約61.8mm × 全長約23mm

質量

約90g

耐候性能

防塵防滴・耐低温 −10℃対応

描写性能と操作性の実写レビュー

via: Photography Blog

ここからは、実際のレビューや作例に基づいて画質・AF・操作性など各側面を詳しく見ていきます。

解像力とボケ描写 – シャープな中心性能と滑らかなボケ

XF23mm F2.8 R WRは高い解像力と自然なボケ味を両立しています。富士フイルムはこのレンズについて「約4020万画素のX-Trans CMOS 5 HRセンサーに対応する高い解像性能を実現した」と謳っており、各媒体の実機レビューでもそれが裏付けられています。Photography Blogの実機レビューによれば「このレンズは絞り値全域で中央部が驚くほどシャープ」で、周辺もF5.6~F8まで絞れば非常に良好と評価しています。実際、開放F2.8から解像感は高く、40MPセンサー搭載機でも画像を拡大してディテールを楽しめる描写が得られます。

周辺画質に関しても、最新の非球面レンズ2枚構成により中心から周辺まで収差が極限まで抑えられていると公式発表されています。同じくPhotography Blogは「歪曲収差や色収差はごく僅かで、強いコントラスト域でごく軽微な色にじみが見られる程度」と評価しています。

ボケ描写については、11枚羽根の円形絞りが効いており「アウトフォーカス部は心地よい滑らかさ」とされています。中望遠レンズほどの豪快なボケ量は得られないものの、35mm相当としては背景を柔らかくぼかしやすく、点光源も絞り開放付近ではほぼ真円に近いボケ玉になります。

最短撮影距離と近接描写の特徴

加えて、本レンズは最短撮影距離20cmまで寄ることができ、テーブル上の料理や小物を大きく写すことも得意です。実際に、frankwandelt.nlのX100VI内蔵レンズ(23mm F2)との画質比較でも「XF23mmF2.8はレンズ収差が良好に抑え込まれ、ボケも綺麗で画質はかなり近い」とのコメントがあり、富士フイルムが携行性と描写を高次元でバランスさせたことが伺えます。

もっとも、やはり開放F値がF2.8止まりである以上、絶対的なボケ量は大口径レンズに及びません。背景を大きくぼかすには被写体との距離や工夫が必要で、本格的なポートレートには物足りない場面もあるでしょう。しかしその分、パンフォーカス気味にスナップを撮るスタイルや、風景描写では手前から奥まで高い解像感で写し取れる強みとも言えます。

総合すると、XF23mmF2.8 R WRの画質はサイズから想像する以上に本格派です。スナップや風景で重要な中央シャープネスと色乗り、自然なボケを備え、被写体をありのままクリアに描写してくれるでしょう。その一方で意図的な歪みや味付けは少なく、写真表現としての“クセ”は薄めです。

AF性能と近接撮影

XF23mm F2.8 R WRのオートフォーカスは、日常スナップや風景撮影においてストレスのない速度と精度を発揮します。

AF性能と近接撮影– 日常には十分、高速だがわずかな作動音

内部には高トルクのコアレスDCモーターを内蔵し、小型レンズ群を一括で繰り出すインナーフォーカス方式を採用していますphotoxels.com。この結果、合焦速度は速く静止画撮影ではキビキビと被写体にピントを合わせてくれます。Digital Camera Worldも「XF23mm F2.8はX-E5装着時534gとX100VIと僅か14g差の軽量キットだが、AFは高速でテンポ良くスナップが続けられる」とレポートしており軽快なストリート撮影には好適と言えます。

近接20cmまでピントが合う点も実用的です。テーブルフォトや小物撮影では被写体にかなり寄れるため、背景を大きくぼかしたクローズアップ的な写真も可能です。実際、X100シリーズ(最短10cm)ほどではないにせよ、他社35mm相当レンズと比べても十分短いワーキングディスタンスで、被写体を大きく撮れる強みがあります。

AF駆動音に関しては注意

一方で、AF駆動音に関しては注意が必要です。本レンズはリニアモーターではなくDCモーター駆動のため、ピント移動の際に「ジーコ」的な音がわずかに発生します。静かな環境で動画撮影をすると内蔵マイクがその音を拾ってしまう可能性があり、「AF駆動音が録音に乗るので動画用途にはベストではない」との指摘があります。

実写レビューでも「オートフォーカスは非常に速く正確だが、動画録画では音が聞こえる程度には騒がしい」と評されており、動画中心の方は留意すべきポイントです。もっともスチル撮影では通常気になるレベルではなく、実用上問題ありません。

AFの精度と追従性能

フォーカス精度については合焦面はシャープで、被写体検出AF搭載機(X-E5など)との組み合わせでは人物・被写体認識も良好に機能します。動体追従に関しては、ピント群全体を動かす方式ゆえ最新のリニアモーター駆動レンズほどの爆速ではないものの、軽量レンズのおかげでそこそこ健闘します。

実際、Amateur Photographer誌のテストでも「AFはやや遅い部分もあるが大きな問題ではなく、総じてこのレンズの使い勝手は良好」と評価されました。スポーツや野鳥のような素早い動きには専用レンズに劣るものの、子供やペットの日常シーン程度なら十分捉えられるでしょう。

総じて、XF23mm F2.8 R WRのAF性能は日常用途には申し分ないものです。ただし動画や静音性が求められる状況では、わずかな作動音が課題になるため、必要に応じた対策(外部マイクの使用やMF運用)を検討すると良いでしょう。

操作性・ビルド品質 – 小型でも妥協なし、充実のリングと堅牢防滴ボディ

via: Photography Blog

XF23mm F2.8 R WRは、その超小型サイズの中に富士フイルムならではの操作系と高いビルド品質を備えています。まず特筆すべきは物理的な絞りリングを搭載していることです。

絞りリングの設計と操作性

レンズ前玉寄りの位置に幅広の絞りリングが配置され、F2.8からF16まで1/3段刻みでクリックストップ付きで調整できます。適度なトルク感があり、意図しないズレが起きにくい絶妙な固さに調整されており、Photography Blogの実機レビューでも「クリック感も心地よく、カバン中で勝手に回ってしまわない剛性感」と評価されています。

さらにリング上にはA (オート)ポジション用のロックボタンも設けられています。絞りリングをA位置(自動絞り)に合わせボタンを離すとロックが掛かり、意図せずマニュアル絞りに切り替わるのを防止できます。再度Aポジション解除するにはボタンを押しながら回す必要があり、これは薄型レンズながら富士フイルムが使い勝手に配慮した点です。実際、XF27mm F2.8 R WR(同じくパンケーキレンズ)でも好評だった機構で、本レンズでもしっかり継承されています。

フォーカスリングの特性と操作上の注意点

一方、マニュアルフォーカス(MF)操作性については若干の癖があります。本レンズのフォーカスリングは鏡筒先端部に配置されていますが、パンケーキ設計ゆえリング幅が非常に細くなっています。加えて先述のAポジションボタンがリング操作時に指に当たる位置にあるため、MF時はやや回しにくさを感じる場合があります。

Photography Blogの実機レビューでも「フォーカスリングは滑らかだが回転角が小さく狭いため、MFはAFほど直感的ではない」と指摘されています。もっとも、電子接点によるフライバイワイヤ方式のMFは高精度センサーによりスムーズかつ正確に作動し、微調整も可能です。ピーキング表示などカメラ側補助を使えば実用上の困難は少ないでしょう。

ビルド品質と装着バランス

ビルド品質に関しては、小型ながら高級感と堅牢性があります。外装は一部に金属パーツも用いられ、質感は安っぽさがありません。マウントは金属製で堅固にカメラに装着でき、高品質なプラスチックバレルながら防塵防滴シーリングを備えタフさも十分です。実際、「XF23mm F2.8は軽量だがビルドクオリティはX-E5ボディに見合うほどしっかりしている」との声もあり、撮影時に不安感はありません。

携帯時・装着時のバランスも良好です。X-E5に装着した場合、レンズ込みでも約534gとX100VI(約520g)とほぼ変わらない重量になり、まさにレンジファインダースタイルの軽快セットが完成します。X-T5のようなしっかりしたグリップのボディに付けても前玉が小さいぶん取り回しが良く、カメラバッグ内でもかさばりません。

防塵・防滴・耐寒性能についても触れておきます。本レンズは9箇所シーリングで防塵防滴に対応し、マイナス10度の環境でも動作保証されています。PitaPixelの実機レビューで「9箇所シーリングで防塵防滴に対応し、マイナス10度の環境でも動作保証されている」と述べられています。これにより多少の雨や砂埃、寒冷地でも安心して使用できます。ただし繰り返しになりますが、X-E5本体は防滴でないためセット運用時は留意が必要です。

フジノンレンズ XF 23mm F2.8 R WRの作例

via: Photography Blog

via: frankwandelt.nl

XF23mm F2.8 R WRと競合レンズの比較

XF23mm F2.8 R WRの特徴を把握したところで、他の競合レンズとの比較にも目を向けてみましょう。富士フイルムXマウントには、同じ焦点距離を持つ明るいレンズや、近いコンセプトのパンケーキレンズが存在します。またサードパーティ製レンズも選択肢に上がります。

レンズ名

特徴・立ち位置(XF23mm F2.8 R WRとの比較)

XF23mm F2.8 R WR(本レンズ)

超小型パンケーキ広角。35mm相当の画角を持ち、携行性最優先で日常スナップ・旅行に最適。防滴構造でオールラウンドに使える最新設計レンズ。

XF23mm F2 R WR

小型広角レンズ。同画角ながら開放F2と一段明るく、ボケ量と暗所性能で勝る。高速かつ静粛なAFで定評。重量約180g・長さ51.9mmと本レンズより大きいが、それでも比較的コンパクトで防滴。価格は新品約5万円前後と本レンズよりやや安価。

XF23mm F1.4 R LM WR

大口径広角レンズ。開放F1.4で本レンズより2段明るく、浅い被写界深度や暗所撮影に圧倒的な強み。最新光学系で画質はトップクラス。リニアモーターAF採用で高速静音だが、重量約375g・長さ77.8mmと大型。価格も新品約10万円前後と高価。プロやこだわり派向けのレンズ。

XF27mm F2.8 R WR

パンケーキ標準レンズ。焦点距離はやや長い41mm相当。全長23mm・重量84gと本レンズ以上に軽量コンパクトで、Xマウント最小最軽量。スナップ的な画角だが35mmより狭く感じる場面も。絞りリング搭載、防滴。AFはステッピングモーター駆動で充分だがやや遅めとの声も。携行性最優先なら競合。

Viltrox AF 23mm F1.4 XF

サードパーティ製大口径広角。開放F1.4ながら新品価格約3万円台と安価で、コスト重視派に人気。重量約260g・長さ72mmで中型、フィルター径52mm。AF駆動音や速度は純正に劣ることもあるが実用十分との評価。防塵防滴非対応。予算を抑えて明るいレンズが欲しい人向けの選択肢。

では、それぞれのレンズとXF23mm F2.8 R WRを具体的に比較してみましょう。

競合比較①:XF23mm F2 R WR(旧型23mm/F2)との比較

XF23mm F2は同じ35mm相当の画角で、開放F2という一段分の明るさが最大の違いです。背景ボケ量や暗所での余裕はF2が有利ですが、サイズは全長約52mm・180gと、23mm F2.8の約2倍近いボリュームになります。AFは23mm F2の方がキビキビしていて静かなので、動画や動体撮影を兼ねるならこちらが安心です。

一方で23mm F2.8はシャープネスや周辺までの均質性に重点を置いた新設計で、携帯性も圧倒的に上です。明るさと価格を取るか、軽さと最新描写を取るかが選択のポイントになります。

競合比較②:XF23mm F1.4 R LM WR(大口径23mm)との比較

XF23mm F1.4 R LM WRは、開放F1.4で23mm F2.8より約2段分明るい本格派レンズです。大きなボケと暗所での余裕、周辺まで高い解像力を求めるなら明確にこちらが上で、リニアモーター駆動のAFも静かで力強い動きを見せます。

ただしサイズと重量はかなり増え、価格も倍近いクラスになります。23mm F2.8は画質を犠牲にせず「常にボディに付けておけること」を優先した設計なので、作品撮り用の一本が欲しいのか、街歩き用の相棒が欲しいのかで役割が分かれます。

競合比較③:XF27mm F2.8 R WR(パンケーキ27mm)との比較

XF27mm F2.8 R WRは、35mm判換算で約41mm相当のやや標準寄りの画角を持つパンケーキです。全長23mm・84gとサイズ感は23mm F2.8とほぼ同じで、「とにかく小さく軽いセット」を目指すという意味ではどちらも理想的な選択肢になります。

違いは主に画角のキャラクターで、広めに街並みや環境を入れたいなら23mm、被写体をタイトに切り取って標準寄りの視点で撮りたいなら27mmがしっくり来るはずです。AFの挙動は27mmの方が旧世代寄りで、トータルでは新しい23mm F2.8の方が描写と操作性のバランスに優れています。

競合比較④:Viltrox AF 23mm F1.4 XFとの比較

Viltrox AF 23mm F1.4 XFは、同じ35mm相当ながら開放F1.4と大口径で、価格も純正よりかなり抑えられているコスパ重視の選択肢です。大きなボケや室内撮影を安価に楽しみたいなら魅力的ですが、防塵防滴非対応でサイズも重さも23mm F2.8より一回り以上大きくなります。AF速度や精度も最新の純正レンズほど洗練されておらず、動画やシビアな仕事用途では差が出やすい部分です。

XF23mm F2.8 R WRは信頼性の高い純正AFとWR、小型軽量を優先した「毎日持ち歩くための35mm」、Viltroxは「できるだけ安く明るい35mmが欲しい人向け」という住み分けになります。

フジノンレンズ XF23mm F2.8 R WRのレビューまとめ

XF23mm F2.8 R WRは、35mm相当の自然な画角と全長23mm・約90gの軽さを両立した、Xシリーズ待望のパンケーキ単焦点です。小型ながら40MP級に耐える高い解像力と自然なボケを備え、日常スナップや旅でも“つけっぱなし”で持ち歩ける扱いやすさが魅力。防塵防滴で屋外撮影にも強く、AFは静止画で十分な速度と精度を発揮します。開放F2.8ゆえボケ量や暗所性能は大口径レンズに譲るものの、携行性・描写・操作性のバランスは極めて良好です。軽快なXシステムをフルに楽しみたいユーザーに、とても頼れる一本と言えるでしょう。


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