
Sony α1に大型アップデート Ver.4.00公開。AFエリア拡張&現場ワークフロー強化
ソニーがフラッグシップ機「α1(ILCE-1)」の本体ソフトウェア Ver.4.00 を公開しました。今回の更新は、撮影まわり(表示・AF)だけでなく、デュアルスロット運用、FTP、スマホ連携、そしてセキュリティ仕様までまとめて手が入る“現場向け”の大型アップデートです。公開日は 2025年12月10日。
この記事のサマリー

α1 Ver.4.00でAFエリア拡張やデュアルスロット整理、FTP連携などが強化され、現場の実用性が大幅に向上した。

同時にIPsec・WPA/WEP非対応化などセキュリティ仕様が更新され、不具合修正と安定性向上も含む大型アップデートとなった。
まず押さえたい:アップデート方法と注意点

本アップデートは メモリーカード版で提供され、Creators’ Appから更新することも可能と案内されています。ダウンロードはPCで行います。また、Ver.1.32以前から更新する場合は、いったんVer.2.01に上げてからVer.4.00へ という手順指定があるので、古い個体ほど要注意です。
撮影体験の改善:縦位置でも情報が見やすく
地味にありがたいのが、撮影情報表示レイアウトが縦位置・横位置の両方に対応した点。スポーツや報道など縦位置比率が高い現場では、ファインダー/モニター情報の“読みやすさ”が撮影テンポに直結します。
AFが進化:スポットXL/XSとカスタム1〜3、トラッキングにも追加
今回の目玉のひとつが フォーカスエリアの大幅拡張。スポットに 「スポット:XL」「スポット:XS」、カスタムに 「カスタム1~3」 が追加され、さらにトラッキング側にも スポットXL/XS・カスタム1~3 が用意されます。被写体や競技によって「狙いを太くしたい/細くしたい」「任意形状で攻めたい」がある人ほど効く内容で、α1の持ち味である高速撮影を、さらに“外さない方向”へ寄せた強化と言えそうです。
デュアルスロット運用が快適に:同時記録データを一括で整理
プロ運用で実利が大きいのが、スロット1/2へ同時記録した画像を、同時に「削除」「レーティング」できるようになった点。バックアップ記録をしていると、同じ画像が2枚存在するぶん整理が面倒になりがちですが、ここが一気に楽になります。さらに再生時に フォルダー名とファイル名が表示されるようになり、納品・整理の手戻りも減らせそうです。
FTP/スマホ連携の強化:転送中の“やり直し”が効く
FTPまわりも現場目線の改善が入っています。FTP転送中に、転送予定の画像を選んで予約転送を中止できるようになり、「やっぱりこのカットは送らない/別の優先順位にしたい」といった判断がしやすくなります。
また、Transfer & Tagging側では、プロテクトをトリガーにした自動FTP予約や、転送後の自動プロテクトといった設定が追加されました。
Monitor & Control対応:動画現場にもメリット
動画寄りの運用では、Monitor & Control の機能に対応した点も見逃せません。フォーカスマップ表示やアイリス操作バー表示に対応し、モバイル側でのモニタリング/操作がより実戦的になります(こちらもアプリ最新推奨、地域制限の注意あり)。
“真正性”対応がさらに進む:動画への電子署名書き込み
真正性カメラソリューション向けに、動画への「電子署名書き込み」機能にも対応しました。利用には有償ライセンスが必要で、提供範囲や時期について注意書きもあるため、一般ユーザーがすぐ使える類の機能ではないかもしれませんが、「報道・証跡」系の運用では今後重要度が増す領域です。
重要:セキュリティ仕様が変わる
今回のアップデートは便利になるだけでなく、ネットワーク周りで“できなくなること”も明記されています。具体的には IPsecが非対応となり、今後は「アクセス認証」を有効にして使う案内が出ています。さらに、Wi‑Fi接続の WPA/WEPが非対応となり、今後は WPA2またはWPA3 を使うよう推奨されています。社内ネットワークや現場ルーターの設定が古い場合、アップデート後に接続が変わる可能性があるので、更新前に一度確認しておくのが安全です。
不具合修正:連写再開の待ち、縦位置グリップの挙動など
最後に、連写終了後に短時間再開できない場合がある問題、縦位置グリップのマルチセレクターが正しく動かない場合がある問題なども改善し、全体の安定性も向上したとされています。日々の撮影で“地味にストレスだった部分”に手が入るのは嬉しいところです。
まとめ
α1 Ver.4.00は、AFエリア拡張とワークフロー改善(デュアルスロット整理、FTP運用、アプリ連携)をまとめて底上げする、かなり実用的なアップデートです。一方でセキュリティ仕様変更も含むため、ネットワーク運用している人ほど「更新前チェック」が大事。準備さえしておけば、現場の時短と撮影テンポ改善に効く、良アップデートだと思います。
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