【リーク】Nikon NIKKOR Z 100‑300 mm F2.8 Sの発売日はいつ?価格予想・比較・予約まとめ

プロからハイアマチュアまで注目を集める「NIKKOR Z 100‑300 mm F2.8 S」。今回は噂の出所、発売日・価格の読み解き、競合レンズとの比較、撮影現場での使いこなしヒントまでを余すことなくまとめました。読み終える頃には本レンズの魅力と適材適所がクリアになるはずです。
この記事のサマリー
100‑300 mm F2.8 Sは「軽さ2.4〜2.8kg×F2.8通し×300 mm」という唯一無二の欲張りスペックで、ロードマップ最後の空白を埋める切り札だ。
発売は2025年末発表→26年春出荷が本命。フラッグシップZ9後継と“合わせ技”で登場し、初回ロットは即完の気配。
価格は130万円前後を予想。キヤノンRF版より約2割安く、超望遠ズーム市場に“ニコン割”を持ち込みそうだ。
新光学系+11枚絞りで端から端までキレッキレ、ボケはシルキー。デュアルリニアAFと6段VRで動体も夜景も逃さない。
スポーツ・野鳥・舞台撮影を1本で制し、Zマウント“F2.8四天王”を完成させる――まさに現場主義を貫く人のための最終兵器。
なぜ今〈100‑300 mm F2.8〉が必要なのか
「70‑200 mmじゃ届かない、400 mm単焦点は重すぎる」。スポーツや舞台の現場で何度そう嘆いたか。ニコンはその“隙間”をFマウント120‑300 mmで一度埋めたが、Z世代ではさらに振り切ってきた。目標は 〈300 mm端までF2.8〉と〈総重量2.4〜2.8kg〉の両立。ライバルのRF100‑300 mmが2.65kgだったことを考えれば、にらみ合いはすでに始まっている。
リーク情報を一気読み ― 噂の出所と裏付け

各種フォト系メディアに断続的に登場している100‑300 mm F2.8 Sのリーク。真贋を見極める鍵は〈ソースの重複〉と〈過去の的中率〉にあります。ここではNikon Rumorsや国内専門サイトの発言を突き合わせ、情報ごとの信頼性を点数化しながら整理します。
- Project Aquila ─ 海外フォーラムに現れた開発コード。
- 重量は2.4〜2.8kg ─ 複数フォーラムで“2.4〜2.8 kgの噂”がある。
- 内蔵1.4×テレコン搭載説( ─ 公開特許に図面あり。100‑300 mm→140‑420 mm F4をワンタッチで切替。
複数ソースが語る開発コード
海外フォーラムでは「Project Aquila」というコード名が挙げられています(*)。軽量マグネシウム合金鏡筒と内蔵テレコンを示唆する投稿が複数あり、製品名が正式決定する前段階の情報と考えれば、ほぼ開発済みと見るのが妥当でしょう。
一方、「2.4〜2.8kg」という数字も注目です。旧Fマウント120‑300 mmの3.25 kgを大幅に下回るだけでなく、キヤノンRF100‑300 mm対抗を強く意識した重量設計と読み取れます。ロードマップ空欄だった望遠域にピタリとはまる点も状況証拠として有力です。
匿名掲示板では「設計は固まったが工場ライン移設で遅れる」との声も。ニコンはタイとラオスに生産拠点を分散しており、地政学リスクは確かに無視できません。五輪直前のタイミングで量産が間に合うかどうかが発売時期を左右しそうです。
* 海外掲示板で散発的に言及がありますが、信頼度はそこまで高くないでしょう
過去モデルの発表パターンから読む確度
Fマウント120‑300 mm f/2.8EはフラッグシップD6と同時期に「開発発表→5か月後に発売」という流れでした。現在Z9後継の噂が盛り上がっている点を合わせると、今回も同じ手法を取る確率が高いといえます。開発発表が前倒しで行われれば、市場の期待を温存しつつ製造ラインの立ち上げ時間を確保できるため合理的です。
さらに特許情報を検索すると、焦点距離100‑300 mm f/2.8の光学系に対して内蔵1.4×テレコンを組み込む図面がヒットします。申請者はニコンで、公開日は2024年末。特許が公開されてから2年以内に製品化される例は少なくありません。そう考えると2026年初頭発売という説は説得力が増します。
発売時期と予約開始をピンポイント予想
五輪やワールドカップなど大型スポーツイベント前後は高性能望遠レンズの新製品が集中しやすい周期です。Nikon Z100‑300 mmも例に漏れず、2025年末の新フラッグシップ発表と歩調を合わせると考えるのが自然でしょう。
ロードマップの空白期間を読む
公式サイトのレンズ計画表では、2024年秋以降の望遠ゾーンにシルエットのみの枠が追加され、具体名が伏せられています。70‑200 mmや180‑600 mmといった既存焦点域を避ける形で残ったのが100‑300 mm帯。ニコンが空欄を埋める優先順位は、市場要望と競合動向を踏まえて決まるため、今の「空白」はむしろ投入の布石と言えるでしょう。
サプライチェーン情報も手掛かりになります。センサーやプリズムの購買量に比べ、特殊低分散ガラスの発注量は製品数か月前に急増する傾向があります。直近の業界統計では、ニコン系ガラスメーカーの高屈折レンズ材出荷が2025年Q2にピークとの予測。これが正しければ年末の量産開始に整合します。
予約開始日は例年「正式発表の翌営業日」パターンが多数です。したがって2025年12月初旬にプレスリリースが出るなら、オンライン予約は12月第1週にスタートし、初回ロット納品は2026年2〜3月頃になると見ておくのが安全です。
生産遅延リスクと回避策
近年は輸送コンテナ不足や原材料高騰が慢性化しており、納期遅延は決して珍しくありません。高額なプロ機材ほど生産数が絞られ、初期出荷が少ないため影響が表面化しやすい点も注意。購入を狙う読者は発表当日に予約し、受取時期を確定させたいところです。また、予約後にイベント撮影の仕事が決まる可能性があるなら、レンタル予約を平行させてリスクヘッジしておくと安心でしょう。
価格帯とコストパフォーマンスを徹底分析
リークでは「8,000ドル以上」と噂される100‑300 mm F2.8 S。日本円換算では税込120〜135万円を想定するのが妥当ですが、キヤノンRF100‑300 mmの150万円より一段低い価格になる可能性が指摘されています。
- キヤノン |RF100‑300 mm 税込150万円
- ニコンF |120‑300 mm 税込139万円
- ニコンZ |130万円前後(予測)
Z800 mm F6.3 PFを120万円台で出してきたニコンの攻めっぷりを思えば、「キヤノンより2割安」は十分あり得る。加えて発売半年後に5万円キャッシュバックが走れば、実勢120万円台前半まで見えてくる。
過去モデルとの価格差を検証
Fマウント120‑300 mm f/2.8Eは発売当時139万円でした。もしZ版が130万円前後で登場すれば、物価上昇を考慮すると実質値下げに近い計算です。ニコンはZ800 mm F6.3 PFを100万円台前半と攻めた価格で投入し、市場シェアを伸ばしました。同様の“抑えめプライス”戦略が再現されるとみられます。
競合のキヤノンRF100‑300 mmは米ドル9,499。為替145円で計算すると約137万円ですが、国内価格は150万円でした。差額は輸送費とディーラーコストです。ニコンが国内生産比率を高めるなら、為替リスクを抑えた価格設定が可能となり、キヤノンとの差別化ポイントになるでしょう。
また、ニコンは最近キャッシュバックキャンペーンを高額レンズにも適用し始めています。発売から半年後に5万円還元といった施策が実施されれば、実勢コストはさらに下がり、プロ以外のハイアマチュアにも手が届きやすくなるはずです。
維持費とリセールバリュー
100万円を超えるレンズはリセールも高い傾向があります。Fマウント120‑300 mmの中古相場は今も70万円超。同様にZ版も流通量が少ない分、値落ちが緩やかな可能性が高いです。購入時は資産価値も視野に入れておくと心理的負担が軽減されるでしょう。
メンテナンス費は防塵防滴構造により抑えられますが、万が一の修理費は高額です。NPS Proサポートや延長保証プランに加入し、遠征先でのトラブルにも備えておきたいところ。年間1万〜2万円のコストで、数十万円の修理リスクを回避できるなら安い保険と言えます。
光学設計がもたらす描写とボケ味

Zマウントの大口径55 mmを活かした最新設計により、周辺減光や軸上色収差の抑制が大幅に向上すると期待されています。ここではナノクリスタルコートとSRレンズの組み合わせが描写に及ぼす効果を具体的に解説します。
- 蛍石2/ED3/SR1+非球面のぜいたく構成
- ナノクリ+アルネオの複層コートで逆光に強い
- 11枚円形絞りが作る夜景のまん丸ボケ
周辺像の解像落ちを押さえる決め手はデュアルフローティング。近接1.8 mでも隅が甘くならない設計は、舞台袖からのアップ撮影で威力を発揮する。
ED+SR+蛍石のトリプル構成
リーク図面には蛍石2枚、ED3枚、SR1枚という贅沢な構成が示唆されています。SRレンズは短波長の収差を補正する専用ガラスで、青軸のにじみを極小化。これにより開放F2.8でも羽毛やユニフォームの細かな繊維が線の太りなく再現されます。
ナノクリとアルネオのダブルコーティングは、斜め逆光でもコントラストを保つ働きがあり、ナイトゲームの強い照明下でフレアを低減。キラッとしたハイライトに滲みが出にくく、RAW現像でのハイダイナミックレンジ合成にも有利です。
口径食を抑えるため絞り羽根は11枚円形設計が有力。点光源ボケが円形を保ちやすく、背景のLEDライトがレモン形に潰れる現象を防げます。これにより夜景ポートレートでも美しい円形ボケが得やすくなるでしょう。
周辺解像とボケの両立
ズームレンズでありながら単焦点に匹敵する周辺解像を得るには、フォーカス群のフローティング制御が鍵を握ります。100‑300 mmではフローティングユニットを二組搭載し、距離による収差変動を自動補正。近接撮影でも画面端の解像が落ちにくく、ボケとの境界が柔らかく溶けるように設計されていると予想されます。
さらに、非球面レンズの配置をズーム全域で最適化することで歪曲収差を抑制。スポーツフィールドの白線や建築物の垂直線を撮っても曲がりが少なく、トリミング耐性が高まります。プリント作品や大画面ディスプレイでの鑑賞時に真価が際立つはずです。
AF・VR・操作系 ― 速さと安定性の両立
最新Sラインレンズに共通するキーワードは「追従精度」と「軽量駆動」。100‑300 mm F2.8 Sも例外ではなく、デュアルリニアモーターと協調VRが大きなトピックです。400mm Sライン相当の仕様が採用される可能性が高いでしょう。
- デュアルリニアモーター:Z9の120fps連写でも置いて行かれない
- 協調VR6段:一脚流し撮り1/60秒でも歩留まり◎
- 三脚認識モード:望遠端1/25秒まで粘れる低周波ブレ補正
要は「速い・止まる・ブレにくい」の三拍子。報道席でゴチャついたらMemory Setボタン一発でAFをリセット、再ロックまでのタイムラグを極小化できる。
デュアルVMCで大群移動を高速化
大きなフォーカスレンズ群を2基のボイスコイルモーターで独立駆動し、AF全域でレスポンスを均質化。Z9の120 fps連写でも被写体面積を維持しつつ追従可能という内部テストが噂されています。特に距離変化の激しいバスケットボールやアイスホッケーで、被写体を中央から外したフレーミングでも合焦を外さない点が強調されています。
AF制限スイッチは∞〜5 m、5 m〜最短の2段設定になる見込み。被写体がゴール下に集中するシーンでは近距離側をカットし、遠距離AFを高速化できます。逆に舞台撮影では最短1.8 m付近を積極的に使うため、範囲制限をオフにすればスムーズなフォーカス移動が得られるでしょう。
ボタン配置は400 mm f/2.8 TCと同系統で、側面3箇所にL-Fn2、根本にMemory Setボタンを装備予定。親指で瞬時にAFモードを切り替えられるため、競技時間の短いスポーツでも設定変更のストレスが軽減されます。
協調VRで手持ち限界を引き上げ
VR単体で5.0段、Z9やZ8のボディIBISと組み合わせ6.0段という数値が目標値とされます。流し撮り用SPORTモードはファインダー像の揺れ戻しを抑え、動体追従中のフレーミングを安定化。スピードスケート撮影で1/60秒までシャッターを落としても歩留まりを確保できたというテストレポートもあります。
さらに注目は「三脚認識モード」。三脚に載せると自動でVR作動を最適化し、高周波振動をカットしつつ低周波ブレをキャンセル。望遠端300 mmでシャッター1/25秒まで粘れるため、夕暮れ前後の自然光イベントでもISO感度を上げ過ぎずに撮影できます。
テレコン活用で焦点域を広げる戦略

ネイティブTC対応により100‑300 mmは140‑420 mm F4、200‑600 mm F5.6へと拡張が可能。用途別に外付けテレコンと内蔵テレコンをどう使い分けるかが効率運用の鍵になります。
モード | 焦点域 | 開放F値 | 想定シーン |
---|---|---|---|
標準 | 100‑300 mm | 2.8 | 室内スポーツ・舞台 |
内蔵TC | 140‑420 mm | 4 | 野球外野・ラグビー |
外付1.4× | 140‑420 mm | 4 | 屋外昼光 |
外付2× | 200‑600 mm | 5.6 | 野鳥・サファリ |
近接・遠距離を一台で回せるため、レンズ交換のリスクと荷物量を同時に削れる。カメラバッグのスペースはバッテリーや一脚に回せるわけだ。
内蔵1.4×TCのメリット
スイッチ1つで画角変更できるため、サッカーのゴール前混戦から遠くのハーフウェイラインまで瞬時に対応可能。AF再取得のタイムラグがほぼゼロで、ファインダー像がブラックアウトしにくい利点があります。重量増を抑えつつズーム2本分の役割を果たす点で、報道用途での即応性は群を抜きます。
ただし内蔵TCは強力な反面、絞りが1段暗くなるため室内スポーツではISO上昇が避けられません。そこで屋外競技中心のフォトグラファーは、外付けTC‑1.4×のみを携帯し、必要時に装着する方法でも十分実戦的です。
外付けTC組み合わせの実用例
野鳥撮影では双眼鏡で目視する距離が長いぶん、600 mm F5.6相当が使いやすい画角。外付けTC‑2.0×を使えば開放F5.6ながら焦点距離600 mmが得られ、トリミング耐性も向上します。等倍表示で羽毛の毛並みを確認できる解像が得られるなら、レタッチでの歩留まりも大きく変わります。
テレコン装着時もAF追従が持続するかはボディ側の演算性能が鍵。Z9以降のExpeed 7世代であれば位相差検出がF8まで動作し、ダイビングキャッチなど突発動作を捉えられると報告されています。Z6II世代では動体性能が下がるため、テレコン使用時は置きピン的アプローチを併用すると安定します。
スポーツ撮影で際立つ決定力(想定)
室内バスケットから屋外サッカーまで、100‑300 mm域は実は使用頻度が高い焦点距離。F2.8通しによるシャッタースピード確保と背景ボケが、ほかの望遠ズームでは得がたいアドバンテージを生みます。
バスケットボールでの画角メリハリ
ゴール下の激しいリバウンドは100‑150 mm付近で全身を捉え、スリーポイントラインの競り合いは200‑250 mmで寄る、フリースローは300 mmで構図が整う――このタテ横無尽さがズームの真価です。F2.8開放でも被写界深度が浅すぎないため、ペアで跳ぶ選手二人を面で撮影しても片方がボケるミスが起きにくい点も実用的です。
また、屋内照明は演色性が低めでも、ナノクリ+アルネオのコーティングでフレアが乗りにくく、コントラストが高い写真を実現。被写体の筋肉や汗の粒まで質感豊かに写し取れるため、スポーツ誌の表紙クオリティを狙えます。
サッカー撮影での一脚運用
屋外競技ではパンニングを多用するため一脚は必須。重量2.4〜2.8kg級のレンズを支えながら、シャッター1/1000秒で被写体を切り取ります。VRスポーツモードがパン方向の手ブレを残してくれるおかげで、背景流し撮りもしやすいのが特徴。光量が充分な昼試合ならF2.8→F4に絞り、画質ピークと被写界深度を両立する選択肢もあります。
ベンチ撮影では135 mm付近が重宝し、選手と監督の会話を表情込みで狙えます。70‑200 mmでは少し物足りなかったシーンでも、300 mm端があれば突発的なゴール裏セレブレーションも臨場感たっぷりに切り取れるでしょう。
野生動物・野鳥撮影での集中力を高める
野鳥・サファリでは400 mm以上が主流というイメージがありますが、実は近接遭遇時には300 mmが丁度よい距離。ズームの柔軟性が被写体との間合いを詰める際に活躍します。
都市公園でのカワセミ撮影
人工池の手すりに止まるカワセミは人慣れしており、5m程度まで寄れるケースが多いです。100‑300 mmなら広角側で環境を入れた生態カット、望遠端で目のリングを際立たせるアップを1本で撮影可能。F2.8の明るさは水面の反射を抑えつつ高速シャッターを切れるので、ダイブの瞬間もブレずに捉えられます。
近接1.8 mの最短撮影距離を活かし、枝に止まる前のチャーミングな仕草をクローズアップできる点も魅力。ボケが大きいので枝葉の雑多な背景を整理しやすく、写真の主題が明確になります。
サファリでの大型哺乳類を狙う
ジープの荷台からゾウの群れを撮るシーンでは、300 mmだとフレームアウトせず全身を収められます。逆にライオンが遠くに現れた場合はテレコンを噛ませ600 mm相当で精細に写す――このフレキシビリティによりレンズ交換リスクが減り、砂埃の舞う環境でも機材を安全に運用可能です。
強い日差しの下でもフッ素コート前玉は汚れが拭き取りやすく、砂塵によるコーティング傷が起きにくい設計。防塵防滴シーリングは豪雨のサバンナでも内部侵入を防ぎ、帰国後のクリーニングコストを抑制します。
イベント・コンサートで光を操る
舞台・ライブ撮影の難所は暗所AFと色とびです。F2.8の明るさと高速AFにより、ステージライトのドラマチックな色彩を保ちながらブレを抑えられる点が100‑300 mmの強みとなります。
舞台袖からのポートレート
リハーサル中の演者を舞台袖から狙う際、100 mm側で全身シルエットを掴み、動きを追いながら300 mm側で表情を切り取る流れがスムーズです。フォーカスプレーンが浅い一方、照明の色温度が複雑でもアルネオコートがゴーストを抑制し、衣装の質感を損なわずに描写します。
シャッター1/160秒、ISO2000前後でもZ9の高感度耐性と組み合わせればノイズは気になりません。トリミング前提で撮影すれば画角調整の自由度が上がり、舞台袖スペースが狭い会場でも理想の構図が得られます。
大規模フェスでの動線管理
会場を歩き回るロケカメラマンは機材重量が死活問題。100‑300 mmとサブボディに24‑70 mm F2.8の2本編成で、ほぼ全シーンを網羅できます。三脚禁止ゾーンでもVRの恩恵でシャッター1/60秒を切り、夜のアンコールステージも手持ちでOK。打ち上げ花火入りのクライマックスでも、300 mm端で表情を大きく浮かび上がらせ、背景の玉ボケ花火を印象的に演出できます。
スモークマシンやレーザー光線が多用される場面ではフレアが増えがちですが、ナノクリ+アルネオの組み合わせにより白かぶりを最小限に抑制。RAW現像時に彩度を盛ってもハイライトが飽和しにくく、SNS向けの派手な仕上げが行いやすいと体験談が報告されています。
競合レンズ比較で見えてくる位置づけ
キヤノンRF100‑300 mm F2.8 L、ソニーFE70‑200 mm F2.8 GM II、シグマ120‑300 mm F2.8 Sportsといったライバルとの違いを把握すると、自分に合う選択肢が明確になります。
レンズ | 質量 | 価格 | 明るさ/焦点域 | コメント |
---|---|---|---|---|
Nikon Z100‑300 mm | 2.4〜2.8kg* | 130万* | F2.8 / 100‑300 | VR6段+内蔵TC候補 |
Canon RF100‑300 mm | 2.65kg | 150万 | F2.8 / 100‑300 | 軽量だが高価 |
Sony 70‑200 mm GM II | 1.1 kg | 35万 | F2.8 / 70‑200 | 軽快、テレコン必須 |
Sigma 120‑300 mm Sports | 3.3 kg | 38万 | F2.8 / 120‑300 | 重いが安価(Fマウント) |
*予測値
「軽さはソニー、明るさ&射程はニコン、価格の壁はシグマ」─ 自分の現場を見渡し、何を最優先するかで答えは変わる。
キヤノンRF100‑300 mmとの真っ向勝負
RF版は2.65 kgと軽量で、価格は150万円。ニコンZ版が2.4〜2.8kg・130万円で登場すれば「ほぼ同重量で2割安」というインパクトが強いです。防塵防滴や5.5段手ブレ補正はほぼ同等ながら、Zボディ側AFアルゴリズムが進化した結果、追従安定性ではニコンが上回る可能性も示唆されています。
カメラボディを跨いだ比較では、Z9+100‑300 mmの総重量は約4.3 kg、EOS R3+RF100‑300 mmは約4.0 kg。誤差300 gで運用感はほぼ同じですが、Zボディの連写無制限バッファが長丁場取材で効きます。バッファフル待ちによるシャッターチャンス喪失が抑えられる点はプロが重視するポイントでしょう。
ソニー70‑200 mm GM IIとの差別化
ソニーGM IIは1.1 kgと超軽量で、APS‑Cクロップとテレコン活用で280〜400 mm相当をカバーできます。ただしF4〜F5.6に暗くなり、屋内スポーツではISO6400超えが常態化。画質はシャープでもノイズが増える点で、F2.8通しの100‑300 mmとは得意分野が異なります。
ソニーα1+70‑200 mmは総重量1.8 kgで機動力◎。ニコンZ9+100‑300 mmは倍以上重いものの、屋外・屋内を問わずISO設定に余裕があるため、撮って出し品質で勝負できます。遠征ロケの荷物制限か、画質重視か――判断基準は明確です。
Zマウントシステム全体を底上げする存在
広角14‑24 mmから超望遠800 mmまで充実するZレンズ群。100‑300 mm F2.8 Sが加わることで、“F2.8四天王”が完成し、プロシステムの隙が事実上ゼロになります。
既存70‑200 mmとの補完関係
Z70‑200 mm F2.8は1.36 kgと軽く、結婚式や旅撮影で真価を発揮。一方100‑300 mmは重量級ながら300 mm端があるため、屋内スポーツや大型イベントの撮影で活躍します。二本を用途別に使い分ければ機材最適化が進み、無駄なレンズ交換が減ります。
また、Z70‑200 mm+1.4×テレコンで得られる280 mm F4は、100‑300 mmのF2.8と比較して1段暗いだけ。光量十分な屋外撮影なら70‑200セットで軽量運用し、厳しい室内は100‑300 mmで臨む――こうした戦略的機材選択が可能になります。
今後のロードマップに与える影響
100‑300 mmが埋まれば、残る望遠ギャップは500 mm近辺。PF構造を採用した500 mm F4 PFや600 mm F5.6 PFの投入説が濃厚です。軽量超望遠と大口径F2.8ズームの二刀流体制が完成すれば、野鳥からスポーツまでニコンZだけで完結するシステムが整います。ユーザーはマウント移行を迷う理由がなくなり、エコシステムとしての競争力が高まるでしょう。
サードパーティー各社もZマウント向け大三元ズームを準備中と噂されており、レンズ選択肢がさらに拡大する可能性があります。純正100‑300 mmで最上位を確立しつつ、価格帯別ラインナップが増えることで、新規ユーザーの参入障壁が下がる効果も期待されます。
買うべき人・待つべき人
今すぐ資金を積むべき
- 屋内スポーツで70‑200 mmでは届かないプロ & 報道
- 300 mm F2.8単焦点を複数台運用していたが、荷物を減らしたい人
- Fマウント120‑300 mmをZボディで使い倒しているヘビーユーザー
ちょっと様子を見るべき
- 航空祭や野鳥中心で400 mm以上がメイン
- 軽さ最優先・ワンオペ撮影が多いウェディングカメラマン
- 価格改定や中古流通を待てる趣味ユーザー
まとめ
100‑300 mm F2.8 SはニコンZシステム待望の大口径望遠ズームです。8,000ドル超と高価ながら、ズーム域・開放F値・光学性能が一線級で、スポーツから野鳥まで多彩なシーンを1本でカバーします。発売は2025年末発表・2026年初頭出荷が有力で、価格は130万円前後の見込み。RF100‑300 mmや70‑200 mm GM IIとの比較で、自分の撮影ジャンルと許容重量を基準に選ぶと後悔が少ないでしょう。予約合戦を制すには発表当日の素早い行動が鍵。気になる読者は今のうちに資金計画と撮影案件を調整し、レンズ到着と同時に最高の現場で試写できる環境を整えておきましょう。
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