シグマ「100mm F1.25」など特許公開、超大口径望遠の設計が見えてきた

シグマ「100mm F1.25」など特許公開、超大口径望遠の設計が見えてきた

シグマが公開した特許出願により、焦点距離100mm前後・大口径クラスの結像光学系(カメラレンズ)に関する設計思想が具体的に見えてきました。公開番号や出願日などの確定情報を押さえつつ、100mm F1.25級が実現した場合の撮影上の変化、マウント展開の読みどころを短く整理します。

みんカメ編集部
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この記事のサマリー

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公開番号P2026056718の特許で、フルサイズ対応の大口径・望遠寄り光学系の狙いが明文化

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特許の主眼は「大口径化」と「収差補正」に加え、AFで動かすフォーカスレンズ群の軽量化

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100mm F1.25級はポートレートや低照度で魅力的だが、運用面ではピント精度や取り回しも重要

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製品化は未確認。特許公開=発売確定ではない点は押さえておきたい

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マウントはE/Lが想像しやすい一方、RFは環境的に慎重、Zは可能性として語られる段階

特許P2026056718で「確定」しているポイント

まず大前提として、今回の話題は“新レンズの発表”ではなく、公開された特許文書から読み取れる情報です。公開番号・日付・目的は事実として押さえられますが、製品名や発売、マウント対応までを特許だけで断定はできません。

J-PlatPatで確認できる基本データ

特許情報は日本の特許情報プラットフォームJ-PlatPat上で公開され、公開番号はP2026056718、公開日は4月2日、出願日は2024年9月20日、出願人は株式会社シグマ、発明名は「結像光学系」と整理できます。文書上の目的は、大型撮像素子(フルサイズ)に対応しつつ、大口径化と良好な収差補正、さらにフォーカシングで主に駆動するフォーカスレンズの軽量化を両立する点に置かれています。

同じ特許情報に含まれるSigma 180mm F1.4級のレンズのリーク情報はこちらで

実施例に含まれる「100mm前後」の光学系

特許には複数の実施例が並び、焦点距離100.00mm付近の例や、より長い焦点距離側の例が記載されています。「F1.24〜1.67の例が記載。100mm級では101.18mm F1.24、105.01mm F1.46の実施例があります。一方で、特許の実施例に書かれた数値が、そのまま“最終製品の仕様”になるとは限りません。実用化段階で、サイズ・AF機構・量産性・マウントごとの条件に合わせて最適化されるのが一般的です。

項目

現時点の確認状況

公開番号

P2026056718

公開日

4月2日

出願日

2024年9月20日

出願人

株式会社シグマ

発明名

結像光学系

想定センサー

大型撮像素子(フルサイズ)対応と記載

技術課題(目的)

大口径化・収差補正・フォーカスレンズ軽量化の両立

実施例の焦点距離(例)

101.18mm、105.01mm、149.94mm、180.00mmなど複数

実施例のF値(例)

F1.24〜1.67の例が記載

製品化(発売・時期)

不明(特許公開のみでは確定しない)

100mm F1.25級が“もし出たら”撮影はどう変わる?

100mmという焦点距離は、人物撮影の定番である85mmより少し長く、背景整理がしやすい短望遠の位置づけです。ここにF1.25級の大口径が加わると、表現の幅は確かに広がりますが、同時に運用の難しさも増えます。

ポートレート:距離感と背景の整理がしやすい

100mm前後は、バストアップ〜ヘッドショットで適度に距離を取りやすく、顔のパース(遠近感の誇張)が出にくい側の画角です。背景を引き寄せて見せる“望遠らしさ”も得やすく、屋外で人通りや雑多な背景をぼかして整理するのに向きます。F1.25級になると、同じ構図でも背景のボケがより大きくなり、ハイライトの滲み方やボケの縁取りなど描写の個性も出やすくなるでしょう。

低照度・動画:光量は増えるが、ピントはよりシビア

F1.25はF1.4よりも光を取り込めるものの、露出の差は概ね1/3段程度で、暗所が劇的に変わるというより「同じISOでもう少し余裕が出る」方向のメリットです。むしろ大口径で効いてくるのは、ピント面の薄さとフォーカス精度です。静止画でも瞳AFの精度差が結果に直結し、動画では被写体のわずかな前後移動でピントの見え方が変わりやすくなります。大口径ほど“AFが合う・外れる”が作品の印象を左右するので、光学設計だけでなくAF駆動の設計意図にも注目したいところです。

特許が掲げる「フォーカス群の軽量化」はAF時代の要点

特許文書の目的として明示されているのが、フォーカシングで主に駆動するフォーカスレンズの軽量化です。大口径・望遠寄りはレンズ自体が大きくなりやすい一方、ミラーレスでは静止画だけでなく動画の追従性まで求められるため、動かすレンズ群をいかに軽くするかが現実的な性能に直結します。

“動かす部分”を軽くできれば、速度・静粛性・電力に効く

AFでピント位置を変えるには、レンズのどこかの群(フォーカス群)を前後に移動させます。ここが重いと、モーターの負荷が増えて速度や制御性に不利になり、動画時の滑らかさにも影響が出やすくなります。逆にフォーカス群を軽くできれば、高速な往復動作がしやすく、追従AFでの“微調整の回数”を増やしても破綻しにくい設計が可能になります。特許がこの点をわざわざ目的に書いているのは、単なる高画質競争ではなく、実運用での歩留まりを強く意識しているサインに見えます。

100mm級の大口径で厄介な収差を、どう抑えるか

大口径になるほど目立ちやすいのが、色収差(とくに軸上色収差(ピント面前後で色づきやすい収差))や球面収差、周辺部の非点収差(点が点に写りにくくなる収差)などです。短望遠は被写体の輪郭がはっきり写りやすいぶん、色にじみや解像の甘さがポートレートでも気になりやすく、さらに高画素ボディでは弱点が見えやすくなります。特許は“良好な収差補正”を目的に掲げており、単にF値を下げるだけでなく、開放から使える像を狙っている可能性がうかがえます。ただし、どの硝材やコーティングを採用するかなどは特許の記載だけでは断定できません。

製品化とマウント展開はどうなる?言える範囲と言えない範囲

特許が公開されると、どうしても「いつ出るのか」「どのマウントか」が気になります。ただ、特許は技術を保護するためのもので、公開=製品化の確約ではありません。ここでは、一般論としての時間軸と、各マウントの状況から見える“考え方”だけを分けて述べます。

公開から発表までの時間差は「目安」にとどまる

カメラレンズ分野では、出願から公開までの時間が空くことも多く、公開時点で市場投入が近いケースもあれば、研究段階の先回り出願のこともあります。今回の出願日は2024年9月20日で、公開までに時間が経過していますが、それでも製品化の有無や時期は特許だけでは決め打ちできません。もし仮に製品化を前提とした設計が含まれていたとしても、量産調整やAF駆動・手ブレ補正との協調、サイズ最適化など“最後の詰め”で時間が延びることは珍しくありません。

E/Lが想像しやすい一方、未確認

現状SigmaのフルサイズDG新製品はLマウント/ソニーEマウントで出るケースが多いです。一方でRF/ZでもSigmaの公式展開自体はすでにあるため、本特許レンズのRF/Z対応については『現時点で公式発表は未確認』とするのが安全です。ニコンZについては可能性として語られる段階で、現時点で確定的に扱える材料は限られます。

Sigma 100mm F1.25 特許情報の最新情報まとめ

公開番号P2026056718の特許から、フルサイズ対応の大口径・望遠寄り光学系について、収差補正とフォーカス群の軽量化を両立させる狙いが読み取れます。一方で、特許公開は新製品の発表ではなく、100mm F1.25として製品化されるか、どのマウントでいつ登場するかは未確認です。続報を待ちつつ、もし実現すればポートレートや低照度撮影で“表現の自由度”が増えるレンズになる可能性は十分あるでしょう。


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