10/15発売 Zeiss Otus ML 1.4/85[Z/E/RF]の予約開始日・発売日・価格・比較最新情報まとめ

10/15発売 Zeiss Otus ML 1.4/85[Z/E/RF]の予約開始日・発売日・価格・比較最新情報まとめ

Zeiss Otus ML 1.4/85は、DSLR時代のOtusコンセプトをミラーレス(E/Z/RF)へ最適化した、開放F1.4の中望遠MFレンズです。Otus ML 1.4/85が正式発表されたので、発売情報・スペック情報・競合比較までをこの記事でまとめていきます。

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筆者
みんカメ編集部
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この記事のサマリー

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Zeiss Otus ML 1.4/85が10月15日発売と正式発表。E/RF/Z各マウントで、正式に販売可能な状態。

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販売価格は$2,999(約450,000円)で全マウント共通。

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主要仕様:15枚11群のSonnar系設計+アポクロマート補正/10枚羽根/77mm/重量 E:1033g・RF:1055g・Z:1061g。

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絞りはデクリック対応(付属ツールでベヨネット面の調整ネジを操作)。回転角は244°(公式データ)。

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電子接点を搭載し、E/Z/RFでExif・拡大・ピーキング等に対応(RFはフォーカスガイド、Zは枠色変化)。

Zeiss Otus ML 1.4/85が10月15日発売と正式発表

10/15発売 The Zeiss Otus ML 1.4/85[Z/E/RF]の予約開始日・発売日・価格・比較最新情報まとめ

Zeiss Otus ML 85mm F1.4 フルサイズミラーレスレンズが、E/RF/Z各マウントで、正式に販売可能な状態になった情報が公開されました。

商品名

Otus ML 1.4/85

対応マウント

E/RF/Z

販売価格

$2,999(約450,000円)

正式発表日

2025年10月15日

予約・販売URL

B&H

公式商品ページURL

https://www.zeiss.com/photonics-and-optics/us/photography/products/lenses-for-mirrorless-system-cameras/otus-ml-lenses.html?

Zeiss Otus ML 1.4/85のスケジュール

2025年2月25日に、ZEISSがOtus ML 1.4/50と1.4/85を公式発表を出していました。そして10月15日、Nikon RumorsおよびPhoto Rumorsが「出荷開始/入手可」を報告しました。実際にB&Hでの受付が始まっており、公式サイトに商品ページも掲載されています。販売価格は$2,999(約450,000円)で販売開始されています。

スペック要点:85mm F1.4の設計と基本性能

スペックも正式に公開されました。

項目

内容

焦点距離

85mm

開放絞り値

F1.4(最小F16)

レンズ構成

11群15枚

画角(対角)

29.68°

最短撮影距離

0.8m

最大撮影倍率

1:8.1

絞り羽根枚数

10枚

フィルター径

77mm

最大径

φ87.9mm

重量とサイズは、対応マウントごとに異なり下記のようになっています。

マウント

重量

全長(マウント面から)

参考:キャップなし全長

Eマウント

1033g

107.5mm

113mm

Zマウント

1061g

109.7mm

116mm

RFマウント

1055g

105.7mm

111mm

光学ブロックの要点

Sonnar系の光学設計にアポクロマート補正を組み合わせ、軸上/倍率色収差を抑制するアプローチが採られています。非球面2枚と異常部分分散ガラスを複数用い、開放からの解像とコントラストの両立を狙う構成です。

デジタル補正への依存を抑えた描写設計で、ピント面の芯と周辺部の整い方の両立が期待できます。コーティングはZEISS T*を採用し、ゴーストやフレアの抑制に寄与します。

サイズ・重量と取り回し

金属鏡筒・精密なヘリコイドにより、MF操作時のトルク感は一定です。77mmのフィルター径はND/PLの選択肢が豊富で、既存資産を活用しやすい規格です。1kg強の重量のため、幅広ストラップやL型プレートなどで荷重分散を図ると長時間の撮影でも安定します。

操作性とMFアシスト:現代ボディでの使いこなし

Otus ML 1.4/85は完全MFですが、電子接点を搭載し、Exif記録・ピーキング・拡大・ボディ内手ブレ補正(IBIS)が活用できます。RFマウントはフォーカスガイド、Zマウントはフォーカスポイント枠色変化に対応。絞りリングはデクリック可能で、動画時の露出遷移を滑らかにできます。

マウント別アシスト機能の要点

Zではピーキングと拡大に加え、フォーカスポイント枠色の変化で合焦確認がしやすくなります。RFはフォーカスガイドが視覚的で、微妙な前後のズレを詰めやすい特長があります。EはExif・拡大・レンズ補正選択の連携が可能で、IBISとの相性も良好です。

合焦確認のルーチンは「拡大→ピーキング→等倍復帰」の順が安定しやすいです。F1.4では被写界深度が極薄になるため、拡大位置を素早く移動できるカスタム設定にしておくと歩留まりが向上します。

デクリック絞りと露出コントロール

付属ツールでベヨネット面の調整ネジを操作し、クリックの有無を切り替えられます。動画のパンや明暗差の大きい場面で、露出変化を滑らかに追従させる用途に有効です。

静止画でも微妙な段差の制御に役立ちます。屋外ではクリック有りで誤操作防止、室内の連続光では無段階といった使い分けが実践的です。

画づくりの特徴:立体感とボケを安定して引き出す

メーカーは“被写体の三次元性を再現するZEISSのルック”を強調しています。開放でもピント面の解像とコントラストが保たれ、10枚羽根の円形絞りにより背景のにじみを抑えたボケが得やすい設計です。

ピント面の芯と階調の粘り

軸上色収差が抑えられることで、ハイコントラストなエッジでも色にじみが少なく、素材の質感が損なわれにくいのが特長です。フラットな光でも輪郭の分離が良好で、現像時の調整幅を確保しやすくなります。

前後に被写体を配置した場合は、前ボケの素直さも立体感の形成に寄与します。点光源のハイライト縁取りが暴れにくい傾向が確認できます。

ボケ量と距離感の調整術

最短0.8m付近でもピント面の解像力を維持しつつ、ボケの輪郭が破綻しにくいのが強みです。顔全体をシャープに保ちたいときはF1.8〜F2.2が現実的。被写体と背景の距離を離し、85mmの圧縮効果を活かすと背景の整理が容易です。

背景の線状要素はやや斜めに配置すると画面内の流れが生まれ、主題の分離が安定します。前景に柔らかなボケを添える演出も有効です。

推奨セットアップ:ボディ別の相性と設定

自由作業距離は0.68m、フォーカス回転角は244°。Z/E/RFいずれもIBISに対応し、低速限界の底上げが見込めます。EVFの見えやシャッター感触はボディ個体差があるため、手持ちの機種で試写して操作系を最適化するのが近道です。

Zマウントでのポイント

Z8やZ9の高解像EVFはMF精度に直結します。フォーカスポイント枠色の変化と拡大のワンタッチ呼び出しを組み合わせ、半押しでVRを効かせながら微速でリングを回すと山が掴みやすくなります。

ピーキング感度は中〜弱が目安。強すぎる設定は面で光るため、ピーク位置の判別が難しくなる場合があります。拡大倍率は2〜3段で十分です。

E/RFマウントのポイント

Eは拡大・ピーキングのレスポンスが軽く、テンポを保ちやすいのが利点です。RFはフォーカスガイド表示が視覚的で、人物撮影でも合焦精度の底上げに貢献します。IBISの標準モードを基本に、見えの安定を確保しましょう。

Exifが残るため、撮影後の条件検証が容易です。開放とF2.0の差を条件付きで撮り比べ、最適値を手に慣らしていくと再現性が上がります。

動画運用:デクリックと露出遷移の活用

デクリック対応の絞りリングは、明るさの段差を避けたシームレスな露出遷移に有効です。金属ヘリコイドと長いフォーカスストロークにより、フォーカス送りも滑らか。歩き撮りではIBISが残留揺れの低減に貢献します。

デクリックのメリット

屋内から窓際へ移動する際、リングで露出を微調整してトーンを維持できます。クリック音の発生を避けられるため、同録の音素材にも配慮できます。撮影前にWBとISOを固定し、露出制御を絞り中心にすると仕上がりが安定します。

シャッター角は180°を基準に、フリッカーや被写体の動きに応じて微調整。距離マーキングを活かした前後の往復送りで、滑らかなフォーカスワークが可能です。

マウント別の注意点:E/Z/RFのちがい

3マウント共通で電子接点を備え、ExifとIBISに対応します。Zは枠色変化・ピーキング・拡大、EはExif・拡大・レンズ補正選択、RFはフォーカスガイド・ピーキング・拡大と、UIの差が運用に直結します。普段使いのボディでの操作性を基準に選ぶのが合理的です。

Eマウントの特性

拡大・ピーキングのレスポンスが軽く、MFのテンポを保ちやすいのが利点です。重量バランスの都合上、深いグリップの機種やLプレート併用で握りの安定が向上します。電子補正の選択肢は広いものの、画作りとの整合を等倍確認で管理しましょう。

小型ボディでは手持ち時の安定確保に配慮が必要です。ストラップやリグで接地点を増やすと歩留まりが改善します。

RF/Zマウントの特性

RFのフォーカスガイドは視覚的で、微小な前後ズレの検出に有効です。Zは枠色変化が合焦判断を助け、拡大・ピーキングと合わせて精度を稼げます。重量級ボディほどバランスは有利で、縦位置グリップで疲労を均すのも有効です。

長時間の案件は、ハンドリングと安定性の両立を狙って支持点を増やす設計が有用です。

どの数値が画に効く?

対角29.68°は半身〜バストアップで扱いやすい視野。最短0.8m/最大倍率1:8.1は小物・フード撮影などにも有効。10枚羽根は点光源の形状を安定させ、77mm径はND/PLの共用性が高い規格です。

回転角244°の恩恵

長いフォーカスストロークにより、極薄な被写界深度でも微小ステップで山を捉えやすくなります。一定のトルクと距離目盛の視認性が、意図した面への再現性を支えます。

リングは軽く摘み、肘を体幹に寄せて支えると“回しすぎ”を抑制できます。姿勢の固定はピント外れの予防に有効です。

アポクロ補正と色再現

異常部分分散ガラスの多用により、軸上・倍率色収差を低減。ハイライトのにじみや色ズレを抑え、後処理の色調整をシンプルにします。微細な輝度勾配の描き分けが立体感の形成に寄与します。

T*コートは多重反射を抑え、逆光下でのコントラスト維持に有効です。

購入前チェックリスト:このレンズが向いている人

重量約1.0〜1.06kg・完全MF・45万円前後という前提に納得できるかが判断軸です。MF支援を前提に運用を組めば、ポートレートや作品撮りでの再現性を高められます。

相性が良いユーザー像

広告・作品制作で、色再現とコントラスト、ボケの品位を重視する人。合焦位置と背景設計を自分の手でコントロールしたい人。動画でも絞りの滑らかな操作や安定したフォーカス送りを求める人。機材の質感や操作フィールを重視し、長く使える投資価値を求める人に適しています。

再考したいケース

超軽量・高速AF・予算優先が必須条件であれば他の選択肢が現実的です。運動量の大きい被写体では、AF単焦点との役割分担が効果的です。

必要な場面にOtusを投入し、その他は軽快なレンズで機動力を確保する構成が合理的です。

まとめ

ZEISS Otus ML 1.4/85が正式に販売開始されました。価格は$2,999(約450,000円)。Sonnar系+アポクロ補正の15枚11群、回転角244°、77mm径、電子接点対応という仕様は、現代ボディのMFアシストと組み合わせることで安定運用が可能です。


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