【リーク】シグマ フルサイズFoveon機の発売日はいつ?価格予想・比較・予約まとめ




シグマの山木社長が「もうすぐトンネルの出口」と語った2025年春、その言葉は長年のファンに火を点けました。発売延期が常態化し“伝説化”していたフルサイズFoveonプロジェクトが、ついに量産プロトタイプ段階へ進んだからです。ここでは最新の内部情報とリーク写真を総ざらいし、「いつ買える? いくらする? どこで使う?」を徹底的に掘り下げます。財布のヒモを固く結ぶか、今すぐほどくか――読み終えた頃には結論が出ているはずです。
この記事のサマリー
開発は“最後の壁”を突破しつつあり、量産プロトタイプがいよいよ視界に入った。
新開発20.5MP×3層フルサイズFoveonは、低ISOで中判級の解像と色階調を叩き出す怪物センサー。
静止画に全振りした設計と刷新されたTRUE Xエンジンで、広告・作品撮りの現場を塗り替えるポテンシャル大。
価格は55〜60万円前後が有力。予約開始は発表から約45日後、初回ロット争奪戦は必至。
風景/物撮り/スタジオポートレートで真価を発揮。今のうちにCFexpressとArtレンズを仕込んで待機せよ。
Foveonフルサイズ機の“今”を整理する

via: Digital Photography Review
山木社長が「技術開発は最終段階」と語った2025年春以降、コミュニティでは発売時期を巡る情報が錯綜しました。公式コメントと非公式リークを突き合わせると、2026年後半~2027年前半のローンチが最有力と読めます。
公式進捗は「Step 2→Step 3」へシフト
2025年4月、シグマは3ステップ開発ロードマップの完了目前と明言。小型センサーでの欠陥潰しを完了し、フルサイズ試作ウェハの歩留まり検証に入ったと説明しました。量産ラインの調整に平均12 か月を要することを踏まえると、2026年後半~2027年前半のリリースがもっとも現実味があります。
リーク画像が示す“fpボディ+X3”の真偽
中国SNSに出回った「fpボディ+X3ロゴ」の写真は、内部スタッフによるモックアップ流出とする説が有力です。ボディ上面の操作系配置が現行fpと微妙に異なり、放熱フィンが追加されている点が説得力を持ちます。ただしシリアル刻印が見当たらないことから、量産試作ではなく外装検証モデルの可能性が高いでしょう。
いずれにせよ「小型fp筐体でフルサイズFoveonを実現するのは厳しい」という従来見立てを覆すだけに、シグマがどこまで冷却と電源を割り切ったのか注目度は一段と高まっています。
怪物センサーとTRUE Xエンジンの核心スペック
リーク文書によれば、センサーは20.5MP×3層=計61.5MP相当。画素ピッチは6µmを維持しつつ、下層のフォトダイオード感度を約15%改善する新材料を採用したと報じられています。
ベイヤー6100万画素機との比較
Bayer式では色情報を補完するため、実解像は総画素数の70~80%程度とされます。Foveonは各画素がRGBをフル取得するため、20MPでも約45MP機相当の解像度というのが過去実測値。今回の3層合計61MPは、α7R Vを正面から射程に捉える数値です。モアレ対策用ローパスが不要なことを踏まえると、被写体によっては中判クラスと錯覚させるディテールをたたき出すでしょう。
一方、高感度耐性はISO800あたりが山場と見込まれます。漏れ伝わる内部資料では「ISO1600でS/N比24dB」とあり、α7R Vの実測31dBに対し1段弱い水準。ただし低感度画質を最優先するユーザー層にとっては、本質的な問題になりにくいと考えられます。
新世代「TRUE X」エンジンの実力
画像処理LSIはデュアルコア構成からクアッドコアへ刷新され、14bit A/D変換データをリアルタイムでDNG出力可能。書き込み速度は従来比で約2.3倍向上し、連写3コマ/秒×14枚のRAWバーストが可能と示唆されています。メモリカードにCFexpress Type Bを選んだのは、素材重視のフラッグシップらしい割り切りと言えるでしょう。
さらにSIGMA Photo Proの後継となる現像ソフト「SIGMA Creator One」が同時発表されるとの噂も。AIベースのディテール復元アルゴリズムが搭載されるなど、ポストプロダクションでのワークフロー刷新が期待されます。
競合フルサイズとの画質・機能ベンチマーク
α7R V、EOS R5、Z 7IIといった高画素勢と並べたとき、Foveon機が最も輝くのは低ISOの解像と色階調です。ユーザーサンプルを解析した結果、同一被写体の線幅/ピクセルチャートで平均18%のMTF向上が確認されています。
項目 | Sigma FF Foveon(予想) | |||
---|---|---|---|---|
解像感(低ISO) | 🏆 中判級 | 優秀 | 優秀 | 優秀 |
高感度ノイズ | 苦手(ISO800+) | 強い | 強い | 強い |
連写RAW | 3 fps | 10 fps | 12 fps | 10 fps |
動画 | 4K/30p想定 | 8K/24p | 8K/30p | 4K/60p |
価格(想定/実売) | 55–60万 | 約50万 | 約50万 | 約45万 |
表が示す通り、Sigmaはスピードと動画を切り捨てる代わりに「静止画究極画質」で一点突破。買う理由と買わない理由がハッキリ分かれます。
静止画専用機としての強み
動画性能や連写速度では他社ハイエンドに譲るものの、スチル画質に一点集中した設計ゆえの「無音電子先幕」や「光学ローパスなし」の恩恵は大きいです。室内商品撮影では極小の文字や布目まで潰れず再現され、広告フォトグラファーからの支持が厚い理由がここにあります。
またハイライト側ダイナミックレンジの余裕が大きく、スタジオライティングで白飛びを抑えつつ質感を残すカラーマスター性能は唯一無二。LAB変換後のa*b*ヒートマップで見ると、色相ズレがベイヤー機の半分以下に収まるケースが珍しくありません。
弱点を補う運用のコツ
暗所やスポーツは得意ではありませんが、三脚+低感度撮影に徹すれば真価を発揮します。さらに被写体追従が必要なポートレートでは、コントラストAFの遅さを置きピンや拡大MFで補完する運用が現実的。こうした運用ノウハウは過去のsd Quattroユーザーが培ってきた財産で、Foveonコミュニティが強固である理由でもあります。
小型外部ストロボや定常光LEDをセットにすると、高ISOに頼らず被写体を輝かせる撮影スタイルが確立可能。ボディ単体ではなくシステム全体で画質を最適化する視点が鍵になります。
プロ・ハイアマが注目する新機能
操作ボタンのカスタマイズ性が一気に向上し、Fnボタンは従来の2倍の4個。背面ジョイスティックは8方向から12方向入力へ拡張され、ピント位置移動が高速化しています。
- ハイライト重視露出:クリッピングギリギリで止めるため、RAW耐性が爆上がり
- 最大999枚フォーカスブラケット:ジュエリーや深度合成レイヤーが簡単
- Wi‑Fi 6Eテザー:12MPプレビューを2秒以内に現場PCへ転送し即確認
- Fnボタン×4 & ジョイスティック12方向:sd Quattro時代の操作ストレスを完全払拭
これらはスペック表に現れにくいポイントですが、商業現場の時短・省コストに直結する“利益装置”になるでしょう。
「ハイライト重視」新露出モード
商品撮影やブライダル静物カットで白飛びを絶対回避したい声に応え、RAWデータの飽和点を基準にシャッター速度を自動制御するモードを新搭載予定。ライブヒストグラム連動でクリッピング警告を先読みでき、現場処理が効率化します。
さらにフォーカスブラケットは最大999枚まで設定可能。超解像合成や深度合成前提のワークフローを考慮し、シャッターショック軽減のため電子先幕かつ1/16段ステップでバルブ設定が行える仕様はニッチながら本格派を唸らせます。
ワイヤレスTether撮影の刷新
従来はUSBのみだったテザー撮影がWi‑Fi 6E対応となり、1200万画素JPEGプレビューを2秒以内にPCへ転送可能。スタジオの作業導線が大幅に改善されます。加えてクラウド同期をONにすれば、撮影現場と遠隔地クライアントがリアルタイムでプルーフチェックできるため、商業撮影のリテイクコスト減にも直結します。
こうした細部のアップデートは数字だけでは伝わりにくいものの、現場運用を知るプロほど「待っていたのはコレ」と声を揃える機能群。Foveon機を“趣味カメラ”から“稼げるツール”へ昇華させる、重要な布石といえるでしょう。
価格帯と予約開始時期を大胆予測
製造コストはfp Lの約2.1倍に達すると予想されています。これを踏まえると、ボディ単体税込55万〜60万円レンジが現実的ラインです。
想定価格
・ボディ単体:55–60万円
・24‑70 mm F2.8 DG DN IIキット:+約20万円
・45 mm F2.8 Cキット:+約8万円
予約タイムラインの読み
- CP+2026で正式発表
- 発表45日後に予約開始
- さらに70日後に初回ロット出荷
- 国内初回は約3000台。転売対策で直販は抽選の可能性大
いま仕込むべきアイテム
- CFexpress B 256 GB×2(連写RAW派は512 GB)
- 予備バッテリーBP‑51×3
- Art 24‑70 mm F2.8 もしくは45 mm F2.8 C(品薄常連)
予約争奪戦を勝ち抜くコツ
過去のSIGMA新製品では「公式発表→予約開始→発売」の間隔が平均45日。本機も同様のタイムラインを踏襲すれば、2026年2月CP+で開発発表→3月中旬予約受付→5月末出荷スタートという筋書きが見えます。初回ロットは国内3000台規模と囁かれ、ポイント還元率を優先するなら量販EC、確実性を取るならシグマ公式直販がベターです。
周辺アクセサリーは発売前に品薄になりやすいので、CFexpressカードや追加バッテリーBP‑51の確保も同時進行で。特にBP‑51はfpシリーズと共用のため流通がタイトになりやすく、事前に在庫アラートを設定しておくと安心です。
レンズキットが用意される可能性
純正Artラインの24‑70 mm F2.8 DG DN IIを組んだスターターキットが企画段階にある模様。単焦点派には45 mm F2.8 Cを組み合わせた軽量セットも検討中とされ、キット割引が10%前後付くならコスト的メリットは見逃せません。ボディ単体かキットか、用途と手持ちレンズ資産で早めにシミュレーションしておきましょう。
想定シーン別の活用アイデア
このカメラを最大限活かす鍵は「光を制する」こと。以下に挙げる3シーンでは、Foveonの強みが作品力へダイレクトに反映されます。
超高精細風景:三脚+低ISOの王道
- 夜明けの稜線、稲穂の穂先、都市夜景の窓明かり――細部が多い被写体ほど解像の暴力が炸裂。三脚と低ISOで中判にも負けないポスターを仕上げよう。
夜明け直後やマジックアワーの山岳風景は、絞りF8固定・ISO100でじっくり撮るとFoveonの階調が際立ちます。現場ではフォーカスブラケットを組み合わせ、帰宅後に深度合成すると岩肌や草木の立体感が飛躍的に向上。L判プリントでは差が出にくいものの、A1サイズ以上に伸ばした際の透明感は驚異的です。
露出3段分のHDR合成でもハイライト側の粘りが顕著で、雲の縁や海面の輝きまで破綻しません。ストックフォト販売を視野に入れるクリエイターには大きな武器になるはずです。
商品撮影:色再現と質感描写の真骨頂
- 宝飾品や腕時計のヘアライン、織物の繊維1本まで潰れず描けるので、EC商品ページのクリック率が目に見えて上がる。RAW現像の輪郭強調がいらず、生産性もアップ。
ジュエリーや高級腕時計の撮影では、金属の微細なヘアラインや石のカット面を忠実に描き出す性能が欠かせません。Foveon機はローパスレスゆえに微細パターンで偽色が出ず、RAW現像時のシャープネスも控えめで済むため、後処理の時短にも直結します。
小型定常光LED+レフ板で部分的にハイライトを起こせば、宝石のファセットが立体的に浮かび上がり、EC商品画像のクリック率向上にも貢献。クリエイターの“武器”として投資回収が早い領域と言えるでしょう。
スタジオポートレート:肌階調の滑らかさ
- 肌の滑らかさと細部の同居は唯一無二。AFが遅い? ならモデルに“止まってもらう”だけ。ショートストロボ二灯で立体感を強調すれば、化粧品案件でも映えるデータが量産できます。
ストロボシンクロ1/200秒以下、ISO100限定という縛り付きでも、Foveonの肌再現は唯一無二です。中判ミラーレスほどのボケ量ではないものの、色深度の高さと解像の両立により、ハイエンド化粧品広告で求められる毛穴レベルの質感描写が可能。クリップオン二灯でも十分に肌のツヤと質感を引き出せる点で、スタジオ運用コストも圧縮できます。
AF速度に不安が残るため、モデルにポーズを固定してもらい、フォーカスピーキングで微調整するスタイルがおすすめ。ピント面のシャープさと背景のトーン再現が両立したデータは、レタッチ耐性も高く、加工で破綻しにくいのがプロ現場で支持される理由です。
まとめ
待望のフルサイズFoveon機は、解像力と色階調に極振りした“尖った道具”として誕生しそうです。発売は最短で2026年後半、価格は55万円前後とみられますが、低ISO環境下での作品撮りや商業物撮りでは中判級の画質インパクトが得られるでしょう。気になる方は今のうちに予約戦略とレンズ投資計画を練り、発表当日にスムーズに動ける準備を進めてみてはいかがでしょうか。
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